コラム
2025.3.4
近年、日本の介護業界は深刻な人手不足に直面しています。特に、特養を除く入居系老人施設においては、住宅型有料老人ホームが45%、サービス付き高齢者向け住宅が26%を占めており、これらの施設が「老人ホーム」として広く認識されています。入居者への介護は外部サービス利用型が主流であり、多くの施設が訪問介護事業所や通所介護事業所を併設して、入居者の介護業務を行っています。このような運営形態は、安定経営にとって重要な要素と言えるでしょう。
しかし、介護業界の運営には大きな課題が存在します。職員の高齢化やリタイア、さらには「3K(きつい、汚い、危険)」というイメージからの離職が進んでいます。政府は、全国で32万人の介護職員が不足しており、今後毎年65,000人の介護職員の確保が急務であるとしています。
さらに、コロナウイルスやインフルエンザの影響で職員の感染が相次ぎ、パート職員の勤務拒否も増加しているため、在宅の訪問介護よりも「24時間対応の施設への訪問介護の方が大変」という声が多く聞かれます。
入居者の介護は24時間365日必要であり、介護度が上がる中で介護職希望者が減少している現状は、運営に対する危機感を強めています。
特に、シフト調整においては「早番、遅番」や「土日祝日」の人材確保が難しく、夜勤シフトの調整も困難を極めています。このような状況を打破するためには、職員の確保が急務です。
そこで、厚生労働省が中間案として打ち打ち出したのが、 『2025年度中 外国人の訪問介護解禁』(予定)です!
対象 | 技能実習生、特定技能者、EPA介護福祉士候補生 |
条件 | 介護職員初任者研修の修了 |
遵守事項 | ・訪問介護の業務内容、日本の生活様式などに関する研修 ・サ責によるOJT、面談の実施。期間・回数は事業者が判断 ・外国人介護人材のキャリアアップ計画の作成 ・ハラスメント防止のマニュアルの作成と相談窓口の設置 ・コミニュニケーションアプリの導入など、ICTを活用した環境整備 ※事業者は国に対して実施計画を記載した書類を提出 |
上記の遵守事項(国への提出書類)はさほど大変な作業ではありません。重要なのは『介護職員初任者研修』です。
通常、通学、通学・通信併用のいずれであっても研修修了までに約6か月間を要します。つまり、技能実習生においては、2年目に研修修了してもわずか1年~1年半程度しか訪問介護職員としては従事できません。
技能実習生 | 3年(3年経過前に試験合格すれば特定に移行可) |
在留期間 | 入国後6か月間は、デイサービスの職員人数にカウント不可 |
特定技能外国人 在留期間 | 5年 就業当日からデイサービスの職員人数にカウント可 |
政府は2024年度から16業種分野に対し、5年間で82万人と特定技能外国人の受け入れ枠を大幅に上げましたが、現状では、上限枠までの特定技能外国人の入国(人数雇用)はかなり厳しいと推測されています。つまり、諸外国も外国人派遣先は日本だけでないこと、母国賃金も上がってきていること、特定技能評価試験回数が少ないうえ、受験定員が少ないこと、などの理由で候補者そのものがいないのです!
介護業界においては毎年65,000人の外国人介護職員の確保が必要と謳われていますが、現在、外国にまずそのような人数の介護特定技能者はいないと断言できます。対象国すべてを合計しても1~1,500人ではないでしょうか。
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